こんにちは。
フリーイラストレーターの熊谷ユカ(@kuma_yuka___)です。
イラストには「テーマ」が大切だよ!なんてよく聞きますが、みなさんはテーマについて考えたこと、ありますか?
- そもそもテーマって何?
- テーマ?そんなの決めるメリットあるの?
- どうやって決めればいいの?
…わかりますよ…。
テーマって、何だか抽象的ですもんね。
ということで、今回は、その「テーマ」について考えてみました。
と、いったんここで前置きを。
私がテーマについてあらためて考えるようになったきっかけは、自分が「何を描きたいのかわからなくなってしまった」ことです。
どうしたらいいのか迷っていたときに、「自分の悩みにはどうも、テーマが関わっているかも…」と思い始め、テーマについて考えだしました。
記事の中身は「正解」ではなく、私なりの一つの考え方にすぎません。
しかし、みなさんの「ヒント」にはなるんじゃないかと思います。
この記事では、テーマの意味や、テーマを決めるメリット、具体的な決め方などを解説していきます。
※なお、今回の記事でいう「テーマ」は、作品単体のテーマではなく、作品全体を通してのテーマです。
ぜひ参考にしてみてください!
そもそも「テーマ」とは
イラストには「テーマ」が大切だよ!なんて聞きますが、そもそもテーマとは何なのでしょう…?
ちょっと辞典をひいてみました。
行動や創作などの基調となる考え。主題。
また、論文の題目、楽曲の主旋律など。
「共同研究のテーマを決める」「政府にとって農業政策が今後のテーマになる」
引用:デジタル大辞泉
…だそうですね。
簡単に言うと、イラストにおける「テーマ」=「伝えたいこと」という解釈でよさそう。
「伝えたいこと」は他人ありきの解釈なので、「表現したいこと」でもいいかもしれないですね。
テーマについて考え始めた背景
私がテーマについて考えだした背景について、少し語らせてください。
記事冒頭でもふれましたが…。
簡単に言うと、イラストを勉強していくうちに、だんだん「描きたいもの」がわからなくなってしまったんです。
とにかく「うまくなろう」という一心で、テクニックだけを追いかけていたんですね。
私は結局、なんのためにうまくなろうとしているんだろう…。
結局何を描きたかったんだっけ?
と、イラストを描くことの本質みたいなものを忘れていました。
そして、その本質こそ、「テーマ」だと気づいたわけです。
自分がイラストを描くときの源ともいえるもの、ですね。
少しだけ、自分に問いかけてみてださい。
あなたがイラストを通して本当に伝えたかったものって、何でしょうか。
テーマを決める3つのメリット
テーマを決めようと思った背景について、語らせていただきました。
次は、テーマを決めるメリットについていくつか説明していきますね。
1.創作のモチベーションが続く
イラストを描くうえでのモチベーションが続きます。
理由は、創作の軸がはっきりするからです。
例えば、あなたが「女の子の可愛さ」をテーマに決めた場合、女の子を可愛く見せようという1つの軸ができます。軸がはっきりすると、進むべき方向性も見えてきますよね。
テーマとは、イラストを描くときの羅針盤のようなものです。
テーマをある程度はっきりさせることで、創作のモチベーションを維持できます。
2.自分の価値観がわかる
テーマを決める過程で、自分の価値観をあらためて知ることができます。
なぜなら、テーマは自分の価値観とリンクしていることが多いからです。
例えば「女の子の可愛さ」をテーマにした人は、「可愛い女の子を見るのが好き」という一つの価値観を持っていることになりますよね。
価値観は、意識しないと見えてこないものです。
テーマを探すことで、新しい自分の価値観を発見できるかもしれません。
3.イラストに統一感が出る
テーマを決めると、イラスト全体の雰囲気が統一されます。
なぜかというと、テーマを決めることで、使う色、絵柄、モチーフなどが自然とまとまってくるからです。
例えば「女の子の可愛さ」をテーマに決めたら、色はパステル系、絵柄は萌え系、モチーフは花…など、間違ってもバトル漫画のような雰囲気にはなりませんよね(笑)
テーマの決めるための4つのヒント
メリットがわかったところで、つぎはテーマの具体的な決め方について説明します。
全部で4つのヒントがあります。
あなたが興味を持ったものを参考にしてみてください。
1.「好きなもの」をまとめて、どこが好きなのかを言語化する
何でもよいので、自分の「好きなもの」をまとめます。
そして、自分が「好きだ」と感じる部分を言語化していきます。
なぜなら、自分の好きなものは、テーマにしやすいから。
自分の好きなものを絵に表現するのは楽しいし、人に伝えやすいですよね。
そして、まとめただけだとぼんやりしているので、言葉にして具体化します。
例えば、好きなファッションの写真をまとめてスクラップブックを作るとか、簡単に画像をフォルダに保存するだけでもいいんです。
そしたら、そのファッションのどこが好きなのか言語化します。
- 「モノトーンでシンプルにまとまっているところが好き」
- 「全体的に淡い印象で、フリルがたくさんついたスカートが可愛いから好き」
など。
言語化した概念は、テーマのヒントになります。
先ほどの例だと、「モノトーンのカッコよさ」をテーマにする…でもいいですね。
2.好きなイラストレーターさんの描くイラストの「テーマ」を考えてみる
自分の好きなイラストレーターさんの描いているイラストは、何をテーマにしているのか考えてみましょう。
なぜなら、好きなイラストレーターさんのテーマは、あなたが目指したいテーマと似ていることが多いから。
例えば、萌え系の美少女イラストを描くイラストレーターAさんが好きだとして、Aさんの描くイラストのテーマを考えます。
「女の子の可愛さがテーマなのかな?」
という感じで…。
そしたら、「女の子の可愛さ」というテーマが、あなたのイラストのテーマのヒントになります。
3.人生で心が大きく揺さぶられた出来事を思い出してみる
今までの人生で「感動したこと」「嬉しかったこと」「悲しかったこと」など、とにかくあなたが心が大きく揺さぶられた出来事を思い出してみてください。
今もなお心に残っている出来事は、テーマになりやすかったりします。
例えば、小さい頃に見た空の美しさをテーマに、美しい空のイラストを描き続けているイラストレーターBさんの原動力は、「空の美しさを伝えたい」という思いですよね。
これも、テーマのヒントになります。
4.日常生活で「感動」を見つける
なにか「感動できること」を見つけてみましょう。
テーマは感動から生まれるといっても過言ではありません。
人は何かに心を動かされたとき、それを誰かに伝えたい、自分なりに表現したいと思うものではないでしょうか。
「日ごろの感動が少ないかも?」と感じる人は、インプットを増やしてみたり、いつもと違う行動をしてみるのもいいかもしれません。
映画や小説、漫画などは気軽に「感動」を体験することができます。
時間に余裕があれば、旅行なんかもよさそうですよね。
まとめ
今回の内容について、さらっとまとめてみました。
さいごに
今回はテーマについて語りました。
「描きたいもの」がわからなくなってしまった私ですが、テーマを意識していくうえで、イラストを描くうえでの「軸」を、ぼんやりとですが見つけることができました。
もちろん、絶対にテーマは必要だ!というわけではありません。
テーマなんて気にせず、描きたいものを自由に描きたい人、テーマがないことがテーマだ!なんていう人は、テーマは不要かもしれません。
しかし、私のように「何を描きたかったのか?」と迷ってしまった人は、ぜひ一度自分のテーマに向かい合ってみてください。
そこから何か、新しい発見があるかもしれません。
さいごまで記事をお読みいただきありがとうございました。
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