こんにちは。
フリーイラストレーターの熊谷ユカ(@kuma_yuka___)です。
- 絵を上達させるのに模写は効果的?
- 模写するときのコツは?
- 具体的にどうやって模写すればいいの?
今回は、こんな悩みにこたえる記事です。
絵がうまくなりたいなら、模写したらいいよ!
なんてよく聞きますが、実際にうまくなるのか、どうやって練習すればいいのか、わからなかったりしますよね。
この記事では、
- 模写をするメリット
- 模写するときのコツ
- 模写する対象物
など、模写に関するいろいろな情報を紹介していきます。
記事を読めば、模写に関する悩みがスッキリするはず!
「模写」とは?
はじめに、そもそも「模写」とは何なのか、をはっきりさせたいと思います。
「模写」を辞書で引いてみると…。
ある美術作品を忠実に再現すること,またはされたもの。
引用:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
…だそうです。
つまり、
対象となる絵をそっくりそのまま描き写すこと
が「模写」なんですね。
デッサンとの違いについて
模写と混同されがちなのが、「デッサン」。
これも辞書を引いてみます。
絵画用語。素描とも訳される。一般に線的特質が顕著で,ほとんど彩色を施さない絵画表現をさす。
引用:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
かんたんに言うと、デッサンは模写と違い、
「絵」ではなく「実物」をそっくりそのまま描き写すこと
です。
…ということですね。
模写とデッサンの詳しい違いについては、こちらの記事が参考になったので、よければ読んでみてください。
模写のメリット
「模写すると絵がうまくなる…」なんてよく言いますが、具体的にはどんなメリットがあるのでしょうか。
少し解説していきます。
1.効率がいい
模写は、数ある練習法の中でも、とても効率がいい練習法です。
なぜなら見本となる絵には、すでにたくさんの「要素」が含まれているから。
例えば、「構図」、「ライティング」、「色彩」…。
いろんな「要素」が1つの絵に凝縮されているんです。
どの絵も、作者が考えに考えぬいた結果である要素を詰めこんだ作品。
だからこそ、1つの絵を模写するだけで、たくさんの要素を習得することができます。
こういう練習法は、なかなかありません。
2.「発見」しやすい
模写すると、たくさんの技法を「発見」できます。
模写する中で、作者がその絵を描くときにどんな技法を使ったのか?を知ることができるんですよね。
- 「こういうやり方があるのか」
- 「こうすればこういうふうな印象になるんだな」
そんな「発見」が増えるほど、あなたの絵の幅は広がっていきます。
模写すると個性がなくなる?
「模写ばかりしていると、個性がなくなっちゃうんじゃない?」
という意見がたびたび見られます。
私は、
模写することで個性がなくなることはない
と思います。
なぜなら、個性とは無意識ににじみ出るものだから。
私たちの生活スタイルや考え方は、1人1人違います。
だから、創作物も自然と違ってくるはずです。
どれだけ模写しても、なぜかこうなっちゃうんだよな…というものが個性だと思います。
安心して模写しましょう!
模写する対象
具体的には何を模写すればいいの?という疑問について、答えます。
模写する対象は、
好きなイラスト
がいいです。
- こんなふうに描いてみたいと思わされるイラスト
- なんとなく心惹かれるイラスト
…でもいいですね。
模写することで、そのイラストの「好きな部分」がわかるようになります。
そして、「好きな部分」を知ることが、非常に大切なんです。
例えば、あなたがなんとなく「好きだな」と感じるイラストがあるとしますよね。
でも、人から「どこが好きなの?」と問われると、答えられない…。
実際に模写してみると、
「私はこのイラストの顔の描き方…特に目の描き方がすごく好きみたいだ」
…というふうに、「好きな部分」がはっきりします。
そして、「好きな部分」を自分でも再現できるようになれば、あなたのイラストはより魅力的になっていくわけです。
模写するときの3つのコツ
模写する対象やメリットはわかりましたよね!
お待ちかね、模写するときのコツを3つ紹介します。
1.全部マネしようとしない
「発見」が1つでもできればOKです。
究極、模写した絵が見本と似てなくてもいいんです。
模写で大切なのは、見本をコピーすることではなく、見本の絵から自分の絵に使えそうな部分を見つけることだからです。
例えば模写をして、
「今まで線画の色を黒一色にしてたけど、線画の色を塗りに合わせて変えると、絵全体がまとまってみえる」
…と気づいたとします。(色トレスですね!)
もうそれだけで立派な「発見」。
何か1つでもいいので、「発見」を収穫しましょう!
2.「発見」はノートに記録しておく
「発見」したことは、こまめにノートに記録しておきましょう。
記録しないと、忘れます。
人間って、意外とすぐに忘れる生き物です。
先ほどの例でいうなら、
「線画の色を変えるとまとまった印象になる」
…と、一言メモしておくだけでもOK。
せっかく見つけた「発見」は記録して、いつでも見返せるようにしておきましょう。
3.いい「発見」は、自分の作品にも取り入れてみる
ノートに記録した「発見」の中で、
「これは自分の絵にも取り入れてみたいな」
「こういう表現、やってみたい」
と思えるいい「発見」があれば、オリジナルの絵を描くときに取り入れてみましょう。
そうすることで、模写を模写だけで終わらせずに、実際に絵を描くときに生かすことができます。
まとめ
今回の内容を、さらっとまとめてみました。
さいごに
(きちんと考えて)模写すればするほど、あなたの中に
「こうすればこうなる」
という経験値のようなものがたまっていきます。
そして、あなたが作品を描くとき、実はそれらを無意識に組みあわせているのです。
結果、どんどんあなたの絵がブラッシュアップされていきます。
模写するぞ~!
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